【映画】第9地区【レビュー】

久しぶりのブログ更新。

漫画のアップではなく、映画のレビューになります。

久々に大好きな映画に出会いました。

その名も「第9地区」。数々の映画賞を受賞したこの作品、名前だけは知っていました。

あらすじ

南アフリカの都市ヨハネスブルグの空に宇宙船が出現。

宇宙船からはエビのようなエイリアンが現われた。

彼らは地球に漂着してしまった難民だった。

やがて、ヨハネスブルグに彼らを隔離する土地、「第9地区」が作られる。

次第にその地はエイリアンとナイジェリア人ギャングの不法地帯と化していった。

グローバル企業MNUの社員ヴィカスは第9地区のエイリアンを第10地区へ立ち退かせる過程でエイリアン・クリスの所有する謎の黒い液体を浴びてしまう。

その結果ヴィカスの肉体は徐々にエイリアンに変化していき・・・。

SF愛

ホラー好きの僕だが、もちろんSFも大好きだ。とはいえ、多くを語れるほどSF作品に造詣が深いわけではない。しかしそんな僕でも、この作品には他のSF作品のオマージュが散見された。

都市の上空に浮かぶ宇宙船

この発想は元は「幼年期の終わり」ではないだろうか。SFの大家アーサーCクラークの名作である。「2001年宇宙の旅」の原作の人なので、SFオタクでなくとも知っている人も多いはず。

変身

人間が嫌悪感のある化物に変身する、というモチーフは古典的なものだが、変身の過程(爪がはがれたり)が「ザ・フライ」を髣髴とさせた。向こうはハエに変身だが、こちらはエビである。エビの方がいくらかマシか?

エイリアンに感情移入

エイリアン映画ではエイリアンは圧倒的な力を持っており、なかなか人間たちは太刀打ちできないが、この作品では難民という設定であり、人間たちに差別、虐待されている。醜悪な見た目ではあるが、ちゃんと表情もあり、子供や仲間を大事にするなど、人間味が溢れている。そういう点で、この作品は単なるエイリアン映画ではないことが分かる。

主人公ヴィカスはクズなのか?

第9地区のレビューでよく「主人公ヴィカスはクズ」というワードが見られるが、それは当然だと思う。この映画において、主人公がヒーローでは成立しないのだ。等身大の主人公だからこそ、現実の「難民問題」を考えるきっかけをこの映画は与えてくれる。ヴィカスは現実の我々であり、反面教師なのだ。

笑い

いくつか笑えるシーンもあった。エイリアンの武器で人が一気にはじけ飛ぶシーンは痛快だった。また、主人公がエイリアンに変身した原因が「エイリアンとの性交渉である」とデマが拡散されてしまうシーンも個人的にはツボだった。

政治的メッセージ

「エイリアンの難民」という極めて遠く、近しいテーマだが、それが説教臭くなく、ユーモラスに描いているのがこの映画だと思う。他のレビューでもあったが、さらっと気軽に見れてしまうのがいいところである。

現実世界ではグローバリズムに歯止めが利かず、難民問題が深刻である。移民や難民は自分たちの文化が壊されてしまうんじゃないかという恐怖感から、排斥に向かう傾向にある。しかし、まだ「地球人」だ。努力すれば融和できるはずである。それが「宇宙人」だったら?「人」ではないとしたら?

同じ「地球人」ですら融和ができないのなら、「宇宙人」では不可能だろう。しかし、時間をかけて文化を育めばきっと共生出来る。宇宙人ともできるはずだ。時間をかければ・・・だが。

その「時間」がないとしたら、人は自分たちも難民と同じ立場にならねば理解できないのだろう。もしくは「第9地区」を見るべきだ。

【映画】悪魔のいけにえ【レビュー】

最近、映画ばっかり見てる気がします。なぜなら、アマゾンプライムに加入したからです。

それでもいいのだ。漫画を描くにおいて、映画は必要な勉強なのだから・・・。

それはそうと、「悪魔のいけにえ」見ました。レザーフェイスですよ。

「悪魔のいけにえ」といえば、スプラッターホラーの金字塔。期待して見たのですが、期待を上回る面白さでした。

あらすじ

1973年8月18日。真夏のテキサスを5人の若者を乗せて走るワゴン車。周辺では墓荒らしが多発していて、遺体が盗まれるという怪事件が続いていた。フランクリンとサリーは、自分達の祖父の墓が無事かを確認する為、サリーの恋人ジェリー、友人のカークとその恋人パムと一緒にドライブ旅行をしていた。 途中、乗せたヒッチハイカーの男に襲われるハプニングが発生。車を停めて男を降ろすが、これはこの後彼らに降りかかる悲劇の始まりに過ぎなかった。

所感

「悪魔のいけにえ」。原題は「The Texas Chain Saw Massacre」。テキサスチェーンソーマサカー。直訳すると「テキサスチェーンソー大殺戮」。B級映画感が拭えない。

wikiによると、「13日の金曜日」に登場するジェイソンの武器がチェーンソーであると勘違いされてるようだが、実際はレザーフェイスのものであって、ジェイソンはチェーンソーを一度も使ったことが無いらしい。

僕はジェイソンといえば斧のイメージだが。

 

僕がレザーフェイスをなんとなく知っていたのは、あの「遊戯王」に登場していたからであった。

その名もチョップマン。遊戯王原作5巻、DEATH-T編にて海馬によって送られた刺客。遊戯たちを苦しめた。

ちなみにカード化にもなっている。

カード版の方はレザーフェイスと何の関係もなさそうだが。

遊戯王の話はそこまでにして、やはりこの作品の影響力の大きさは計り知れないものである。

実際、映画を見てみると、レザーフェイスは作品の中の一人の登場人物にすぎないといった印象であった。

レザーフェイスというよりもその家族の方がイカれていた。

主人公サリーを拷問するシーンはレザーフェイスは完全に空気だった。

彼は家族の中で一番立場が弱く、ところどころかわいそうになってしまうシーンもあった。

「フランケンシュタイン」同様に、怪物にはどこか哀愁が漂っているものである。それこそがこの作品が愛されている由来であろう。

完全に私事であるが、同時に「ドキュメンタル」も見ていたので、レザーフェイスが野生爆弾のくっきーに見えてしょうがなかった。本人も意識しているのではないか。

 

【映画】スプライス【レビュー】

恐るべきは人間の好奇心。

あらすじ

科学者の夫婦、クライヴとエルサは禁断の実験に身を投じてしてまう–それは、人間と動物のDNAを配合して、“新生命体”を創り出すこと・・・実験は成功し、二人は誕生した“新生命体”にドレンと名付け秘密裏に育てていく。ドレンは急速に美しい女性に成長するが、彼女の進化は止まらず、手に負えないモンスターと化してしまう。そして、彼女を抹殺しようとした二人は、逆にドレンの恐るべき目的に巻き込まれていく・・・

マッドサイエンティストが怪物を作り出してしまう作品は古くは「フランケンシュタイン」がある。フランケンシュタインに登場する怪物はツギハギだらけの完全なる化物で人間のように自己の存在意義に苦悩するが、この作品のドレンにはそういう葛藤はなく、どちらかというと子犬のように無邪気だった。また、美人女優をベースにしているので化物感はほとんどなかった。創造主である科学者夫婦に無理強いをさせられるシーンはまるで虐待されるペットのようで見ていて辛かったが、クライマックスのドレンの暴走する場面でスッキリできた。

見所は何といってもドレンとクライヴのセックスだろう。ドレンに欲情したクライヴと共に僕も結構そそられた。ドレン役の女優さんはデルフィーヌ・シャネアックという人だが、画像検索するとかなりの美女。化物風に特殊メイクしてもセクシーさは隠れていなかった。

「ザ・フライ」が好きな僕はそこそこ期待してこの作品を見たのだが・・・まあイマイチだった。化物が美しいというのはなかなか珍しいとは思うが個人的な意見としては化物はやはり醜くあって欲しい。醜い化物こそ、人間を殺しまくる権利があると思うのだ。

調べて見ると、この作品の監督、ヴィンチェンゾ・ナタリはあの「キューブ」の監督ではないか。「キューブ」はかなり面白いので、「スプライス」を見るくらいなら「キューブ」をオススメする。

【映画】サプライズ【レビュー】

僕はスプラッターホラー映画が何よりも好きだ。幸福をぶち壊す怪物に飛び散る臓物。血しぶき。恐怖のあえぎ、スリリングな展開、決してハッピーにはならないエンド、そして美しい女性たち。『サプライズ』には僕の好きな要素が全て詰まっていた。

レンタルビデオ屋で気になってはいたものの、借りることなく放置していたこの作品。アニマルマスクがジャケットを飾っており、見るからに「ホラー映画」といった風貌であった。

この度、ついに見た。

感想は「大好き。これ」

あらすじ

小金持ちの老夫婦が新しく別荘を手に入れた。そのお祝いとして息子たちが恋人を連れてやってきた。幸せの晩餐会を突如崩壊させるボウガンの矢。それは恐怖の夜の幕開けだった。次々と殺されていく登場人物。そんな最中、主人公、エリンがとてつもないポテンシャルを発揮させていく。彼女の隠された過去とは?家族を襲った犯人の正体が明らかになっていくにつれ、見えてくる事件の真相。最後に彼女がとった行動とは?

ホラー映画において、殺人を行う側は主人公が反撃してもほとんどダメージを与えられない怪物として描かれることが多いが、この作品はアニマルマスクを被っているだけで普通の人間で、3人組。また、殺人者の心理描写もあったりするのでホラー+サスペンス映画といった印象。

主人公が強いのが珍しい。主人公・エリンは最終的に7人殺す。前半と後半ではキャラが180度変わった。その異様なタフネスについて一応のエクスキューズはあるが、イマイチ納得に欠ける。でもストーリーの勢いに圧されてあまり気にはならなかった。

テンポが良く、話も分かりやすいので何も考えずに楽しめた。ホラーお決まりのじめっとした後味の悪さもあまりなく、爽快感のある作品だと思う。時間も程良く短いのでサクッと気軽に見るのにオススメしたい。